※※※ 鋭意製作中 ※※※
【オンラインギャラリー】イラストレーター・星奈の6月展「紫陽花に降る、しずかな雨の朝」——全96作品より抜粋|前半:今日という一日を照らす、小さな光と星のしずく

星奈さんのオンラインギャラリー展は、5月の三部作「月は唄い、星は夢見る」を経て、毎月更新の連載としてスタートしました。舞台は静かな夜空の物語から、新しい季節の風景へと移っていきます。
6月の展覧会タイトルは、「紫陽花に降る、しずかな雨の朝」。
前半では、「今日の運勢」で星奈さんが毎日描き下ろしているアイキャッチや、各星座の擬人化など、しっとりとしたグレイッシュな緑や青で彩られた神秘的な女性たちを中心に展示します。
さらに、後半では現在制作中のタロットカードのイラストも織り交ぜられ、気づけば96点という豊かな展示に。一枚一枚に、静かな物語が宿っています。
どうぞ、6月のオンラインギャラリー「紫陽花に降る、しずかな雨の朝」の世界をゆっくりとお楽しみください。

前半:今日という一日を照らす、小さな光と星のしずく
朝の空気にそっと寄り添うように描かれた運勢イラストと、それぞれの星座がまとう物語のかけらたち。
ふとした瞬間に誰かの背中をそっと押すような。
心の奥に小さな明かりを灯すような。
ここには、そんな一枚一枚が静かに並びます。
今日という一日が、やさしく始まりますように。




静かな朝、雨粒のひとつが星のしずくに溶ける。
ひとつ、またひとつ。流れゆく時を感じながら、今日の物語がゆっくりと紡がれていく。




色づく紫陽花は夢のように揺れ、しずかな雨が心をほどく。
この静けさが、遠いどこかの記憶の扉をそっと開くように。




星が語ることばに、耳をすませる。
目には見えない約束が、そっと背中を押してくれる朝。




雨の音にまぎれて、やさしい魔法が降りそそぐ。
誰にも気づかれないまま、小さな希望だけを手に残して。




風がぬけるたびに、星座たちはそっとまばたく。
その光が、迷いを照らすしるべになる。




水たまりに映る空のように、心の奥にも澄んだ景色がある。
その場所へ帰るために、今日という日はあるのかもしれない。




朝の光に包まれて、運命はすこしだけ姿をあらわす。
それは、誰かのまなざしや、ひとことのなかに。




願いごとは、そっと胸にしまったままでもいい。
いつかちゃんと、星たちはその願いを知ってくれるから。




雨がふる日は、気持ちまでふるえてしまいそうになるけれど、それでも前を向けるのは、誰かの想いがそばにあるから。




そっと描かれた星のしるし。
それは、まだことばにならない想いを形にしたもの。




日々のなかに、ふいに訪れる静けさ。
その瞬間こそが、本当の自分に出会える時間なのかもしれない。



ほんの少しの勇気と、見えない優しさ。
この一枚一枚が、あなたの今日に寄り添いますように。
ー つづく ー

あわせてどうぞ、星奈さんの世界観が感じられる記事たち
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星奈さんインタビュー|“静けさ”を描く、その手のひらのうちがわ
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