ひんやりとした空気のなか、やや強い風が吹く3月1日の夕方。
京阪電車「枚方市駅」のすぐ近く「ニッペパーク岡東中央(岡東中央公園)」で、たくさんの人がキャンドルに火を灯していました。

この日訪れたのは、「枚方市平和の燈火(あかり)」。
約3,000個のキャンドルがともす景色や会場の雰囲気とともに、この催しに込められた平和への思いをお届けします。

約3,000個のキャンドルに込められた平和への願い

会場に並んでいたのは、小中学生らの平和へのメッセージが描かれたキャンドルなど約3,000個。
ひとつ、またひとつと火が灯るたびに、夜の公園にやわらかな光が広がっていきました。


キャンドルには、「平和」の文字や、虹のイラストなど、児童・生徒たちの願いが込められた手書きの絵やメッセージが描かれていました。
どれも素朴でまっすぐで、それぞれの思いが静かに伝わってきます。

なかでも印象に残ったのが、教室の一コマを描いたイラストでした。
机に伏して寝ている生徒、友達と話す生徒。思い思いに過ごす休憩時間の様子が描かれていて、何気ない日常の風景がそこにありました。
けれど、そんな当たり前に思える時間こそが平和なのだと、あらためて感じさせられます。
いつもの日常は、決して当たり前ではないのだと思いました。

音楽と灯りに包まれた、あたたかな会場

ステージでは、弾き語りの演奏も行われていました。
子どもも大人も、その場に座ったり、立ったりしながら耳を傾け、ときには手拍子をしながら音楽を楽しんでいました。


たくさんの人と、同じ場所で、同じ音楽を聴き、一曲が終わるごとにあたたかな拍手が会場を包みます。
そんな穏やかな時間が流れるなか、気づくと陽は沈みきり、あたりはすっかり薄暗くなっていました。
「枚方市平和の日」に込められた意味

人々が集まっている場所に行ってみると、キャンドルが並べられ、文字が浮かび上がっていました。
「3.1 枚方市 平和の日」。


3月1日は、枚方市が定める「枚方市平和の日」です。
1939年3月1日に起きた旧陸軍禁野火薬庫の大爆発、そして1954年3月1日に第五福竜丸がビキニ環礁での水爆実験により被ばくした出来事を風化させないため、1989年に制定されたものです。
そして、「枚方市平和の燈火」は2012年に始まり、今年で15回目を迎えました。
大学生らによる実行委員会形式で続けられており、これまでにも展示や朗読など、さまざまな平和啓発の取り組みが行われてきたそうです。

歩道橋を上り、ふと振り返ると、いつもは子どもたちの声でにぎわう公園は、すっかり暗くなっていました。
風に揺れるキャンドルのやわらかな灯りを見つめる人たちの姿が、シルエットになって、静かに夜の風景へ溶け込んでいきます。

ひとつひとつの光は、ただキレイなだけでなく、平和への願いが込められています。
歩道橋の上からその光景を眺めていると、この時間そのものが、平和について思いを巡らせるための大切なひとときなのだと感じました。

ニッペパーク岡東中央の基本情報
| 住所 | 大阪府枚方市岡東町7番 |
| アクセス | 京阪電車「枚方市駅」東口から徒歩約2分、枚方市役所本館前 |
| 利用料金 | 公園の入園自体は無料。 イベント内容によっては会場内の飲食・物販・ワークショップが有料の場合あり |
| 主な施設 | 広場、遊具エリア |
| 駐車場 | なし |
| トイレ | あり |
| WEB | ニッペパーク岡東中央 |
制作:社会事業開発ACTION
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