※※※ 鋭意製作中 ※※※
【おすすめの一冊】老いと暮らしに寄り添う、本田葉子のやさしいまなざし『67歳からのはじめての一人暮らし』

「コーヒー片手に、本」は、日常にちょっとだけ丁寧さを加えてくれる素敵な本をご紹介するシリーズです。お気に入りのマグカップで、香り高いコーヒーを楽しみながら、心を豊かにする読書のひとときを過ごしましょう。
今日は、本田葉子さんの素敵な著書『67歳からのはじめての一人暮らし』をご紹介します。
本田葉子さんのことを知ったのは、「北欧、暮らしの道具店」のYouTubeでした。歳を重ねてから一人で暮らしはじめた姿に、不安以上のあたたかさを感じたのを覚えています。
その動画の中で、本田葉子さんがパソコンに向かって書かれていたイラストが『67歳からのはじめての一人暮らし』の表紙でした。
まだ遠いと思っていた老後が、少しだけ身近に感じられた瞬間。そんなきっかけから、この一冊を手に取りました。
さあ、コーヒー片手に、素敵な本との出会いを楽しんでください。

本田葉子さんの紹介

本田葉子さんは、日々の暮らしの中にある小さな幸せを見つけることを大切にしているイラストレーターでありエッセイストです。
やさしく穏やかなまなざしで、私たちの心にそっと寄り添う言葉と絵を紡ぎ出します。
歳を重ねることの喜びや戸惑いを包み込み、等身大の暮らしを優しく描くその作品は、多くの人に愛されています。細やかな感受性で捉えた日常の風景が、静かに心をあたためてくれるのです。
彼女の描く世界は、誰もがほっとできる場所のように感じられます。
ゆっくりと紡がれる、一人暮らしの毎日

『67歳からのはじめての一人暮らし』は、歳を重ねて初めて迎える一人暮らしの日々を、丁寧に描いたエッセイ集です。
お正月の小さな気づきから、限られた空間での暮らしの工夫。毎日のごはんや季節の装い、愛着のあるモノの整理まで。
小さな不安や戸惑いも抱えながら、それでも自分なりの心地よさを見つけていく姿が綴られています。
日常の細やかな喜びや、ちょっとした工夫が静かに心に響き、読む人の暮らしにもそっと寄り添います。忙しさの中で見失いがちな「今、この瞬間」を大切にすることを教えてくれる一冊です。
67歳のわたしを想像してみる

両親も元気で、子どももまだ幼い私にとって、老後はまだまだ先の話。
だけど、誰にでも訪れるものだからこそ、自分らしく、心地よく、慎ましくても幸せに暮らしたい。この本を読んで、そんな「理想の老後像」が私の中に浮かび上がりました。
家賃が三分の一になる公営住宅への引っ越しや、Siriを使いこなしていた義母を見習ってパソコンの接続に挑戦する姿、「去る者は追わない。来る者も少しは拒む」というお付き合いの指針。
何より、「一人になった。さみしい。心細い。でもいちばんは、楽しみだ!」という帯の言葉。
人生の先輩が綴ったこちらの本に、優しく背中を押してもらったような気がします。
いつか来るその日を、前向きに迎えるために。年齢を重ねることを怖れるのではなく、楽しみにできる自分でいたい。
さあ、67歳の私は、どんな景色を見て、誰とどんな時間を紡いでいるのか……。

未来の自分へのガイドブック

『67歳からのはじめての一人暮らし』には、老後の暮らしにまつわる“リアル”が、静かに、でもユーモアを忘れずに綴られています。
ひとりで過ごす日々の中にある、ほんのりとした寂しさと、思わず笑ってしまうような愛おしさ。
家族のこと、お金のこと、住まいのこと——肩の力を抜きながらも、きちんと向き合って生きる姿に、自然と背筋が伸びます。
今すぐ老後を迎えるわけじゃなくても、これからの生き方を考えてみたい人にこそ、そっと手に取ってほしい一冊です。
本の詳細

1,540円(税込)
発売日 | 2024年09月04日頃 |
著者/編集 | 本田 葉子 |
出版社 | 幻冬舎 |
発行形態 | 単行本 |
ページ数 | 128p |
ISBN | 9784344043404 |
目次 | 一人で迎えたはじめてのお正月「赤いノート」に書き込む大事なこと/二度目の引っ越しで少ない部屋数、家賃は三分の一に/夫、義母、愛犬、六年で見送ったそれぞれの最後/「ヘイ、シリ!」と使いこなしていた義母を見習いパソコン接続に挑戦!/簡単に、でもズボラになりすぎない見栄えのいいご飯作り/トマト缶ひとつを四日で使い切るいい加減な一人前クッキング/あると安心。「しょうがオイル」とアボカドの使い切り方/「白菜はえらい!」スープ、浅漬け、炒め物…干してもおいしい/セイロで野菜も豆腐も蒸すと「一人のおいしいもの」がかなう/七十歳、八十歳でも「おしゃれの壁」はバーンと乗り越える/よそ行き服よりも、普段着おしゃれで自分のスタイルを極める/「一日機嫌よく過ごせる」春と夏のなんでもないけど好きな格好/「慣れ親しんだ安心感」秋と冬のなんでもないけど好きな格好/なんでもないことへのときめきは日々積み重なれば山となる/ヒョウ柄、派手な柄パンツ 苦手がどんどん得意になる!/食器セットは二枚、客用布団は処分ステップを踏んでモノを減らす/モノのベストテンを決めておくのが片付けのルール/小さな部屋で表現するクリスマス、お正月、季節のイベント/新聞紙、雑巾が大活躍 ささいなことの効果を実感する二段階掃除術/四月に真っ白Tシャツを買って私の新学期が始まる〔ほか〕 |

ほっとひと息。次の一冊も、よかったら。
【コーヒー片手に、本】「どこでもいいからどこかへ行きたい」Phaさんが紡ぐ小さな旅の物語
【コーヒー片手に、本】村上萌が贈る現実を見据えたエール『深夜の、かけこみ横丁』
【コーヒー片手に、本】「エモい言葉の日常」蒼井ブルーが描く感情の世界
バックナンバー
