枚方で叶える「ちょっとだけ」丁寧な暮らし

あの日、あのとき、枚方で

【思い出】同じ名前がつないだ友情。もう一人の「ひろみちゃん」との物語

自宅でノートを広げ、鉛筆で楽しそうに絵を描く二人の女の子。小学校時代に出会った同じ名前の「ひろみちゃん」との友情を象徴するシーン。

「あの日、あのとき、枚方で」は、「枚方で過ごした小さな日常の物語」をコンセプトに、大阪府枚方市での思い出や街の風景、人とのささやかな関わりを切り取ったエッセイ動画です。読むたびに、あのときの風景や気持ちがそっとよみがえる、そんなやさしい時間をお届けします。

楽しそうに笑うおかっぱの女の子と、向かいに座る髪の長い女の子の背中。二人の「ひろみちゃん」が自宅で楽しそうに会話している様子。
二人の「ひろみちゃん」が会話するひととき

あの日のことを思い返すと、今でも心が温かくなります。舞台は小学校。私と同じ名前を持つ「ひろみちゃん」との出会いが、思いがけない友情の始まりでした。

違う顔、違う性格、違う人生。それでも同じ名前がきっかけで仲良くなり、まるで半身のように一緒に過ごす時間が増えていきました。

そして大人になってから、思いもよらない場所で再会を果たします。名前がつないでくれた縁は、年月を超えて私たちを再び結びつけてくれました。

今回は、その「もう一人のひろみちゃん」との思い出を振り返りながら、名前に込められた不思議な力と、再会の喜びを静かに綴ります。

ぜひ最後までお楽しみください。

名前がつないだ出会い

自宅の縁側に座り、お茶を飲みながら会話する二人の女の子。白のトップスにデニムの似たファッションで、二人の「ひろみちゃん」をイメージ。
二人とも絵を描くことが好きだった

小学校に入学したばかりの頃、私と同じ名前を持つ「ひろみちゃん」と出会いました。

最初のきっかけは、私が「一緒の名前だね」と声をかけたことだったそうです。私はその瞬間をはっきりとは覚えていませんが、同じ名前を持つというだけで、不思議と心の距離が近づいていきました。

私たちは漫画や絵を描くことが好きという共通点もあり、自然と一緒に過ごす時間が増えていきました。

違う顔、違う性格、違う家庭環境。それでも「同じ名前」というたった一つの共通点が、まるで鏡のように互いを映し出し、半身のような存在へと変わっていったのです。

向かいに座るもう一人の「ひろみちゃん」が、楽しそうに話す私の話を聞いている様子。

それぞれの道と重なる時間

青い壁にホワイトボードがある学校の教室。机と椅子が整然と並び、高校では別れてしまった二人の「ひろみちゃん」をイメージ。

小学校で出会った私たちは、やがて同じ中学校へ進みましたが、高校で進路は分かれることになります。

けれど、不思議なことに私たちの縁は途切れませんでした。部活動が偶然同じで、大会のたびに顔を合わせることができたのです。

制服も友人関係も違う二人が、会場で再び出会う瞬間は、特別な再会のように感じられました。

思いがけない再会

病院の受付で、白衣の女性が向かいに立つ患者の女性に説明をしている様子。その後ろを白衣の男性が通り過ぎる。大人になった二人の「ひろみちゃん」が産婦人科で再会するシーンをイメージ。

大人になり、私は思いもよらない場所で「もう一人のひろみちゃん」と再会しました。産婦人科のロビーです。

看護師さんが私の名前を呼ぶ声を聞いたひろみちゃんが、ふと目を上げて、私を見つけてくれたのです。

エコー写真を持つ手。お腹の中でスクスク育つ赤ちゃんの姿が写っており、もう一人の「ひろみちゃん」が妊娠しているイメージ。

彼女のお腹には、赤ちゃんがいました。あの小学校での出会いから、ずっと別々の人生を歩んできた二人が、まさかこうして再び交わるとは思いもよりませんでした。

同じ名前を持つというだけで、こんなにも深い縁が続くことに、胸が熱くなります。

ガラスの壁の前にあるカフェ風のカウンターで、水色の大きなマグカップを持ち、幸せそうに微笑む白髪混じりの女性。おばあちゃんになった「ひろみちゃん」との未来の再会をイメージ。

これからも互いの人生に幸せが続くことへの静かな期待を胸に、私たちはその場で別れました。それ以来、ひろみちゃんとは会っていません。

けれど、今もどこかで元気でいてくれて、おばあちゃんになった頃にでも再開できるのでは……と思っています。

動画では、音楽とナレーションであの日のやり取りをお届けしています。ぜひご覧ください。

続きはYouTubeでお楽しみください

自宅でノートを広げ、鉛筆で楽しそうに絵を描く二人の女の子。小学校時代に出会った同じ名前の「ひろみちゃん」との友情を象徴するシーン。

もくじアイコン(背景透過)

もくじ

お母さんを亡くしたばかりのNちゃんと観た『アルマゲドン』。映画の音楽が流れるたびに、胸の奥がきゅっと痛む。
同じ名前がつないだ友情。もう一人の「ひろみちゃん」との意外な場所での再会
あの日言えなかった「好き」。長電話をしていたMくんが、Aちゃんと付き合って……?
中学3年生の夏、進路の迷い。本当は苦手だった幼馴染のKちゃんが教えてくれた可能性。


バックナンバー

赤いランドセルを背負った女の子が花畑を横向きに走る様子。クリックすると『あの日、あのとき、枚方で』のバックナンバー一覧が開く

YouTubeでチャンネル登録をしていただくと、最新話のお知らせを受け取れるようになります。

プレイリスト「emotional」「WORLD」や、エッセイ「あの日あのとき枚方で」、ドキュメンタリー「ローカルメディアができるまでの100日間」など、バックナンバーもあわせてお楽しみください。

  • info
  • infoの新着記事を読む
堀 寛未

堀 寛未

HORI HIROMI

大阪府枚方市出身。社会事業開発ACTION代表。ひらかたパークで宣伝広報として勤めたのち、2020年よりソーシャルビジネスに携わり、これまでライティングや、マーケティングなど、829本以上の動画講義をあげてきた。「枚方で叶えるちょっとだけ丁寧な暮らし」をコンセプトにしたローカルメディア「Re:HIRAKATA」を運営。

  1. あの日、あのとき、枚方で|Nちゃんと観たアルマゲドン篇

  2. ローカルメディアができるまでの100日間|DAY5 デザインの意図と意味

  3. お母さんを亡くしたばかりのNちゃんと観た『アルマゲドン』。映画の音楽が流れるたびに、胸の奥がきゅっと痛む。

新着記事
ランキング
DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
PAGE TOP