枚方で叶える「ちょっとだけ」丁寧な暮らし

72の便り

【72の便り】第二候「黄鶯睍睆 (うぐいすなく)」 2/9~2/13頃

七十二候は、自然の変化を細やかに表現した伝統的な季節のリズムです。一年を72の細やかな時期に分け、それぞれに独特の美しい名前が付けられています。

これにより、私たちの暮らしと自然とのつながりを、より深く感じることができます。

「72の便り」は、七十二候をテーマに、季節の移ろいを丁寧に紡いでいくシリーズです。日本の美しい四季を感じながら、日々の暮らしに寄り添う瞬間をお届けします。

地面に対して垂直に伸びた枝の先端に止まる一羽のウグイス

2/9~2/13頃の七十二候は、第二候「黄鶯睍睆(うぐいすなく)」。

鶯が鳴き始める頃、と言われますが、ここで思い浮かぶのは、完璧な「ホーホケキョ」ではありません。

淀川の河川敷を歩いていると、時折、どこか頼りない声が聞こえてきます。

「ホ…ホケ……キョ?」

途中で途切れたり、調子を外したり。どう聞いても、練習中です。

上手とは言えない。むしろ、下手すぎて思わず笑ってしまうこともある。

けれど、その声には不思議なあたたかさがあります。

黄鶯睍睆が示しているのは、完成された春ではありません。

まだ寒さが残る中で、鶯が試しに声を出し、何度も失敗しながら、自分の鳴き方を探している時間です。

自然は、この段階で「完璧」を求めません。

鳴いてみる。違ったら、また鳴く。

それだけです。

人もまた、この時季は同じところに立っています。

考えはまとまりきらない。言葉もうまく出てこない。それでも、内側に芽生えたものが、少しずつ外に漏れ始める。

淀川の河川敷に響く、あの少し不格好な鳴き声。

あれは、自然からの励ましです。「そのままでいい。まずは、鳴いてみなさい」と。


目次のアイコン。鉛筆とリスト。

もくじ

第七十一候「水沢腹堅 (さわみずこおりつめる)」 1/25~1/29頃

第七十二候「鶏始乳 (にわとりはじめてとやにつく)」1/30~2/3頃
第一候「東風解凍 (はるかぜこおりをとく)」2/4~2/8頃


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堀 寛未

堀 寛未

HORI HIROMI

大阪府枚方市出身。社会事業開発ACTION代表。ひらかたパークで宣伝広報として勤めたのち、2020年よりソーシャルビジネスに携わり、これまでライティングや、マーケティングなど、829本以上の動画講義をあげてきた。「枚方で叶えるちょっとだけ丁寧な暮らし」をコンセプトにしたローカルメディア「Re:HIRAKATA」を運営。

  1. 【ちょっとスポット】用事がなくても歩きたくなる。淀川河川敷の「緑のトンネル」で過ごす何もない時間(枚方市)

  2. 【72の便り】第二候「黄鶯睍睆 (うぐいすなく)」 2/9~2/13頃

  3. 【72の便り】第一候「東風解凍 (はるかぜこおりをとく)」2/4~2/8頃

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